空間ベクトル - 趣味で学問

空間ベクトル

ここまで平面のベクトルを考えてきました。今度は三次元空間に拡張してみましょう。三次元にベクトルを拡張して何が変わるかというと、次元が一つ増えたために成分が一つ増えるだけで、他はほとんど変わりありません。ベクトルの計算法則はそのままですし、ベクトルの内積や大きさも、成分が一つ増えただけで計算の仕方はそのままです。

ここでは空間ベクトルの成分表示だけ紹介しておきます。空間ベクトルでも単位ベクトルex=(1, 0, 0)、ey=(0, 1, 0)、ez=(0, 0, 1)を考えて、

\begin{align} \overrightarrow{a}=a_1\overrightarrow{e_x}+a_2\overrightarrow{e_y}+a_3\overrightarrow{e_z}\\ =(a1, a2, a3) \end{align}

というふうに表現できます(図1)。aベクトルの大きさは三平方の定理を用いて

\begin{align} \left|\overrightarrow{a}\right|=\sqrt{a_1^2+a_2^2+a_3^2} \end{align}

です。

上で三次元で説明しましたが、実は四次元以上でも全く同様の定義で考えることができます。もちろん四次元以上の空間など想像することもできないのですが、計算法則とか内積の意味とかは変わらないので、わりと普通に利用されていたりします。後のページで機械翻訳での利用の仕方をちょっとだけ紹介したいと思います。

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むつきさっち

物理と数学が苦手な工学博士。 機械翻訳で博士を取ったので一応人工知能研究者。研究過程で蒐集した知識をまとめていきます。紹介するのはたぶんほとんど文系分野。 でも物理と数学も入門を書く予定。いつの日か。

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