座標系 - 趣味で学問

座標系

中学数学の難所の一つに関数があります。そのまえに座標系の考え方を理解しておくと、関数も理解しやすくなります。座標系はいろいろ考えることができるのですが、中学ではxy軸による平面直交座標を扱います。別にxとyを使わなくてもよいのですが、数学では普通この二つです。数学で関数が出てくる頃にはすでに、理科とかのグラフでこの座標系を使っているはずです。数学でも考え方は同じです。

座標系なるものを考える理由は、ひとまず、平面のそれぞれの位置を指定するため、と覚えておいてよいです。建物の位置を番地で指定するようなものです。xとyの二つの組を使うと二次元平面、もう一つzを加えて、x、y、zの三つの組を使うと三次元空間の中の位置を指定することができます。

まずxy座標を書いてみます。図1のような直交するxとyの軸をとります。

x軸とy軸はそれぞれが数直線だと思ってください。中学では負の数にまで拡張するので、x、y軸は正方向(+)と負方向(-)に伸びています。x軸は数直線と同じ水平方向の直線で、0をはさんで右が正、左が負になっています。x軸と直角に交わるy軸は、0をはさんで上が正、下が負です。x、y軸は共に0のところで交わります。

さらにxとyの二つの軸で4つの領域に区切られているのがわかります。右上の領域がxyともに正の数になる領域です(図1(a))。左上(図1(b))はxが負でyが正、左下(図1(c))はxyともに負で、右下(図1(d))はxが正でyが負の領域です。理科の化学反応とかで、右上の両方とも正の領域を切り取ったグラフを見たことがあると思います。数学では負の領域を含めて4つの領域で考えます。

次はこの平面の上にある、点の位置の示し方についてです。xとyの値の組で特定の場所を指定します。書き方は、左にxの値、カンマで区切って右にyの値を書いて、括弧で括ります。例えば、x=2でy=3の点であれば、(2, 3)と書きます。xの値はx軸上の位置、yの値はy軸上の位置で、この二つの値のところに長方形を作り、その角の点を座標で指定された点の位置とします。たぶん図を見た方が早いので、図2を見てください。

中心の座標は(0, 0)で、原点O(アルファベットのオーです)と呼びます。原点からx方向にxの値だけ、y方向にyの値だけ進んだ場所が、その点の座標(位置)です。点A(2, 3)ならx=2かつy=3の点なので、xに+2行ってyに+3、またはyに+3行ってxに+2行った点です。点B(-4, -3)なら、xに-4行ってyに-3、またはyに-3行ってxに-4行った点です。このようにして点の位置を座標で表現すれば、このxy平面上のどのような場所でも、二つの数の一つの組み合わせで表現することができます。

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むつきさっち

物理と数学が苦手な工学博士。 機械翻訳で博士を取ったので一応人工知能研究者。研究過程で蒐集した知識をまとめていきます。紹介するのはたぶんほとんど文系分野。 でも物理と数学も入門を書く予定。いつの日か。

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