二次関数のグラフ - 趣味で学問

二次関数のグラフ

二次関数という名称ではなかったですが、すでに中3数学で二次関数は登場しています。y=ax2の関数という名称(このホームページの中学数学では「二次関数」で呼称)で登場していて、これにもう少し項を加えたy=ax2+bx+c…①の形でも、グラフにすると同様に放物線になります。①においてプラスでつながれたax2、bx、cのそれぞれを項と呼んでいて、複数の項を持つ式が多項式です。最高次(この式ではax2)の項の次数が一番重要で、ここの次数でグラフの概形が決まってしまいます。二次関数では最高次の項の次数が二次なので、y=ax2でもy=ax2+cでもy=ax2+bx+cでも二次関数です。

関連ページ:二次関数(中学数学)

式変形の仕方は次回以降に説明するとして、y=ax2+bx+cをy=a(x+b’)2+c’のように式変形するとグラフの概形を描くことができます。たとえばy=2x2-8x+5…②ならy=2(x-2)2-3に変形できて、グラフにすると図1のような関係になります。

②式のグラフは、y=2x2と同じ形(同じ開き具合)でx軸方向に+2、y軸方向に-3平行移動したものです。この二軸の平行移動のうち、y軸方向に-3平行移動の方がわかりやすいです。y=2x2とy=2x2-3を考えると、後者はどのxの値のときでも常にy=2x2から-3をしているので図2のように-3下に移動します。一次関数の切片の考え方と同様です。
関連ページ:一次関数

次にx軸方向に+2平行移動ですが、こちらはちょっとわかりづらくて、(x-2)2の部分の-2とは逆に+2平行移動です(図3)。xの値が常に2引かれているので逆に+2してやれば元のy=x2と同じ値になる、という感じで理解できなくもないです。正確な証明はそこまで難しくはないですが教科書にまかせます。

以上よりy=2(x-2)2-3は、2(x-2)2の係数2によりy=2x2と同じ形で、かつ(x-2)2でx軸プラス方向に2平行移動して、-3のところでy軸マイナス方向に3平行移動したグラフになります。次回は式変形(平方完成と呼ぶ)の仕方についてです。

平方完成 >>

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むつきさっち

物理と数学が苦手な工学博士。 機械翻訳で博士を取ったので一応人工知能研究者。研究過程で蒐集した知識をまとめていきます。紹介するのはたぶんほとんど文系分野。 でも物理と数学も入門を書く予定。いつの日か。

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