判別式と二次関数のグラフ - 趣味で学問

判別式と二次関数のグラフ

二次関数とx軸の関係を二次方程式から判断することができます。関数y=ax2+bx+cとx軸の交点のx座標は、ax2+bx+c=0の解となるのでした(「二次関数と二次方程式」)。そのため二次方程式の解の判別式D=b2-4ac(23/06/30時点で未作成)を用いて、二次関数とx軸の関係を調べることができます。結論を先に書くと図1の通りです。

判別式D>0のとき二つの交点で交わり(図1(a))、D=0のとき一点で接する(図1(b))、D<0のとき交点なし(図1(c))の三つです。 二次方程式の解が二つの実数解か重解か解なしか、いずれかを判断するために利用されるのが判別式です。 「関数y=ax2+bx+cとx軸の交点のx座標は、ax2+bx+c=0の解となる」ことから、二次方程式の解が二つあれば交点も二つ、解が一つならば交点も一つ(重解)、解が一つもなければ交点もない、という関係が生じます。 したがって解が二つ、つまり判別式D>0ならば二次関数とx軸は二点で交わり(図1(a))、解が一つ、つまりD=0ならば一点で接し(図1(b))、解なし、つまりD<0ならば交点なし(図1(c))となります。

二次「関数」y=ax2+bx+cとx軸の関係が、二次「方程式」ax2+bx+c=0の解で判別できるわけで、関数の位置関係を方程式で求めているところが混乱しやすいかもしれません。図形(幾何)と式(代数)の関係は感覚的にわかるのに時間がかかるところですので、このあたりはゆっくり考えてもらってかまいません。もっというと高校数学の問題を解くのにこのあたりの感覚が必要というわけでもないので、受験や資格のためなら特に考えなくてよいかもしれません。そう割り切って上の関係式を単純に覚えてしまっても、別に悪くはないと思います。

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むつきさっち

物理と数学が苦手な工学博士。 機械翻訳で博士を取ったので一応人工知能研究者。研究過程で蒐集した知識をまとめていきます。紹介するのはたぶんほとんど文系分野。 でも物理と数学も入門を書く予定。いつの日か。

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