三角関数のグラフ - 趣味で学問

三角関数のグラフ

角度と三角比の関係をグラフにしてみると、三角関数がいろいろと利用されている理由がよくわかります。先にy=sinθ、y=cosθ、 y=tanθのグラフを示します。横軸に回転θの値、縦軸がそれぞれの関数の値です。

tanはちょっと置いておいて、sinとcosは波の形をしています。よって波とか振動を表すためによく使われる関数がsinとcosです。sinとcosが波の形になることは、具体的に回転θとsinθ、cosθの値を見ていくとわかります。sinを例にとってみましょう。

まずsinθの値は、半径1の円周上の点におけるy座標の値です。図4に示すように、θが0のときy=0で、回転するごとにyの値が大きくなっていきます。θがπ/2のときy座標が1で、このあとまたyが小さくなっていくので、θ=π/2のときsinθは最大値1をとります。θがπ/2を超えるとだんだんyの値は小さくなっていき、θ=πで再び0になります。さらに回転してθがπを超えるとyは負の値になり、どんどん小さくなっていきます。θが3π/2のときyは-1でこれがsinθの最小値-1となります。θ=3π/2を超えるとyの値は0に近づいていき、θ=2πで一回転して元に戻って来たので、最初と同じsinθ=0に戻ってきます。その後はぐるぐる何回転しても同じ値の繰り返しなので、結果y=sinθをグラフに書いてみると同じ形の波がどこまでも続くことになります。ちょっと注意点があって、y=sinθのyと、三角比の値を導出するためのy座標は、本当は別の値です。sinθのときは偶然一致していますが、y=cosθでは、cosの値はx座標の値なので、cos関数の値yは円周上の点のx座標の値となって混乱の元ですね。これに関しては慣れるしかないです。

y=cosθに関しても同じようにθ=0からはじめて、θを大きくしていくとcosθの値がどう変わっていくかをみると、やはり波の形になっているのがわかります。tanは形が大きく異なるので、次回y=tanθについてみることにします。
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むつきさっち

物理と数学が苦手な工学博士。 機械翻訳で博士を取ったので一応人工知能研究者。研究過程で蒐集した知識をまとめていきます。紹介するのはたぶんほとんど文系分野。 でも物理と数学も入門を書く予定。いつの日か。

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