1.評価
評価:
多くの著者による、看護学生を対象に作られた哲学の教科書という、一風変わった経緯で作られた著書です。木田元と須田朗による編著のため、多くの著者によるにもかかわらず全体としての統一感があります。全8章からなっていて、そのうち第3章からの6章分を20世紀の哲学に割いている、現代哲学の入門書でもあります。
現代哲学の入門書として優れたものであるのは間違いないと思います。対象となっている現代哲学は現象学、プラグマティズム、構造主義、分析哲学等で、20世紀中ごろまでの重要な哲学は網羅していると言っていいんじゃないでしょうか。ただの哲学愛好家として言えば、各哲学の要点を簡潔にまとめながらその問題点をも提示する初学者におすすめの入門書、でもちょっと物足りない、そんな本です。それとは別に看護学生対象らしく、広義の動物学や心身相関、死や全体化の問題についてもかなりのページ数が割かれていて、そこのところはこの本のオリジナルなところじゃないでしょうか。
評価3という少し低めの評価は私にとってで、古代・近代の哲学や現象学については、木田元の『反哲学史』や『現代の哲学』あたりを読んでいると新鮮味はあまり感じなかったためです。初めて哲学または現代(近代?)の哲学に触れる人には、ちょうどよいくらいではないかと思います。
2.広告
下は楽天アフィリエイト広告です。
価格:1540円 |
<< 國分功一郎/山崎亮『僕らの社会主義』書評と要約 今井むつみ・秋田喜美『言語の本質』書評と要約 >>
<< 書評トップページ
広告

コメント