鎌田浩毅、蜷川雅晴『みんなの高校地学』書評

1.評価

評価:3.5

研究者の鎌田浩毅と予備校講師の蜷川雅晴による高校地学の入門書です。最初に言っておくと自分は今までに高校地学まったくやってません。私のような正真正銘の初学者でも最後まで読み進めることができたわけで、それだけで高評価を与えていいんじゃないでしょうか。他の地学の本を読んでないので比較のしようがないですが、最後まで楽しんで読めたので評価は高めの3.5にしました。

この本の「おわりに」に「「ある程度の理解」で進んでみよう」とあって、たぶんこの本全体がそのための本です。地球科学が本当によくわかるとかじゃなくて、導入としてどういう学問かわかる、という本ですね。詳しさとわかりやすさはちょうどいい塩梅でした。

地学なので物理や数学と無関係ではなくて、なぜその式やその図の状態になるのか、自分が理解できてないところもけっこうあります。その辺の説明ははっきりとは書いてなくて、もちろん自分で考えろということですね。自然科学ではこの過程を飛ばすことはできず、一番大変なところですが一番おもしろいところでもあります(わかるようになればの話ではある)。最後の方に「もっと学びたい人へ」と題して関連図書が載せてあるのも、「こっちの本で自分で考えてね」ということなんだと思います。自分は「さらにくわしい本を読み進めてみよう」とはなってないですが、「わからなかったところを読み返してみよう」くらいには思ってます。

全4章で、おおまかな目次は次のものです。

  • 序章 日本列島と巨大災害
  • 第1章 地球の姿としくみ
  • 第2章 46億年の地球史
  • 第3章 地球をめぐる大気と海洋
  • 第4章 はてしなき宇宙の構造
  • おわりに 高校地学のエッセンス

この中で自分が一番わからなかったのは第3章です。たぶん物理が苦手なのが要因なので、人によってはここが一番わかりやすいとかもあるかもしれません。

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むつきさっち

物理と数学が苦手な工学博士。
機械翻訳で博士号を取ったので一応人工知能研究者。研究過程で蒐集した知識をまとめていきます。紹介するのはたぶんほとんど文系分野。でも物理と大学数学も入門を書く予定。いつの日か。

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