1.「高校生物」の全体構成
今、手元に数年前に購入した高校生物の参考書『理解しやすい生物』(文栄堂)があるので、まずはその目次を見てみましょう(注意点;いわゆる旧課程の本なので、新課程とはいくらかの違いがあります)。
- 第1編 細胞と遺伝子(生物基礎)
- 1章 生物体をつくっている細胞
- 2章 遺伝子とそのはたらき
- 第2編 環境と生物の反応(生物基礎)
- 1章 体液の恒常性
- 2章 内分泌系と自律神経系
- 第3編 生物の多様性と生態系(生物基礎・生物)
- 1章 植物群集とその多様性
- 2章 生態系とそのはたらき
- 3章 個体群とその維持
- 第4編 生命現象と物質(生物)
- 1章 細胞と分子
- 2章 異化と同化
- 3章 遺伝情報とその発現
- 第5編 生殖と発生(生物)
- 1章 生物と減数分裂
- 2章 動物の生殖と発生
- 3章 遺伝
- 4章 植物の生殖と発生
- 第6編 生物の環境応答(生物)
- 1章 刺激に対する動物の反応
- 2章 動物の行動
- 3章 植物の反応と調節
- 第7編 生物の進化と分類(生物)
- 1章 生物の進化
- 2章 生物の分類
2.生物学の階層構造
生物学をこれから始める人には、全体構成とかさっぱりわからないと思います。まず各編の後ろの生物と生物基礎の区別からいきましょう。これは高校生が学習するための便宜的な区別で、基礎とその発展という区分ではないので注意です。「生物基礎」の方が応用なんでは?と思えることも多々あります。
それはおいといて、生物基礎にあたる第3編までのタイトルが、実は生物学の階層構造を割とよく表現してくれてます。第1編が「細胞と遺伝子」なので、細胞についてです。第2編は「環境と生物の反応」で、多細胞生物個体についてだと言ってよいでしょう。第3編は「生物の多様性と生態系」で、生物群集についてですね。このように基本単位である細胞、その統合体としての生物個体、さらに個体が集まった社会の順に、階層化された区分がここに認められます。細胞を基本単位として考える時点で歴史的経緯とは違いますし、この階層化は単純なピラミッド構造とも違います。本当は生命について考えたいけど生物からしか考えられない、そんなジレンマがこの階層区分に現れているような、そうでもないような。
それから残り第4編から第7編までもこの階層化が当てはまって、細胞から生物社会までグラデーションを成して記述されています。ひとまず上のような階層化がされてるんだなと思っておいてください。これだけで全体の見通しはよくなると思います。
3.参照文献
- 参照文献:水野丈夫、浅島誠共編『理解しやすい生物』(文栄堂)
<< 高校生物ってどんな分野?
広告

コメント